カンティーネ ダミラノ
1890年から続く老舗
ダミラノ社はバローロの中でも100年以上の歴史を持つ伝統的なワイナリー。
1890年にラ・モッラ村とバローロ村の境に、ジュゼッペ・ボルゴーニョによって創立された。創立当初の名前は、『ボルゴーニョ』という名前だったが、1935年にジュゼッペ・ボルゴーニョの義理の息子である、ジャコモ・ダミラノがワイナリーを継いだ。その際に、親戚のボルゴーニョ社と混乱しやすかった事もあり、ダミラノへとワイナリーの名前を変え、新たな歴史を刻んだ。
1997年に、パオロ、マリオ、グイドの3兄弟に引き継 がれた際、著名醸造家であるジュゼッペ・カヴィオラ氏を醸造コンサルタントに迎え、さらに名声を高める事に成功した。
2001年にはラ・モッラ村にミシュラン一つ星のリス トランテ『マッシモ・カミア』の経営を開始し、伝統的なピエモンテ料理とダミラノのバローロコレクション(豊富なバックヴィンテージ)とを楽しむ事ができるようになっている。
長い歴史がある事の強みは、何といっても多くの優 れた畑、区画を所有している事だろう。ダミラノ社は、チェレクイオ(ラ・モッラ村)、ブルナーテ(ラ・モッラ村)、カンヌービ(バローロ村)、リステ(バローロ村)、ブッシア(モンフォルテ・ダルバ村)と言った、同業者も羨むほどの畑、それも良い区画を所有している。
バローロ最古の畑『カンヌービ』
カンヌービという畑の名前は、バローロが存在する以前から特別な畑という認識があったようだ。現存するネッビオーロ最古のボトルが、ブラ村のマンゾーネ家が所有するカンヌービ1752年。バローロという銘柄 が登場する100年以上も前になる。
畑名のクリュを正式に名乗るようになったのは2010年の事。ブルゴーニュに倣ったものの、突然階級を定める事を避け、全てのクリュが並列に扱われる事となった。実力的に言えば、カンヌービがグラン・クリュである事は、疑う余地もない。
5つの異なる個性『バローロ・クラシコ』
これはクリュ・バローロのセカンドワインではない。 伝統的なスタイルのバローロである。単一畑にフォーカスされた、クリュ・バローロはブル ゴーニュに倣って、近年人気を集めている。畑の個性が 表現されたコントラストのあるワインに仕上がる。故に 若いうちは力強さを感じる事もある。
バローロ・クラシコは複数の個性を持った畑を合わせる事で、お互いの凹凸を補い合い、まとまりのあるワインに仕上がる。長期熟成も可能だが、若いうちから楽し む事ができる。これこそが、伝統的バローロの姿。
ダミラノ社では、異なる5つの畑を合わせた、レチンク エヴィーニェ(5つの畑の意味)という名前の、バローロ・クラシコをリリースしている。クリュも良いが、伝統的なバローロ・クラシコも忘れてはいけない存在である。
参考上代 / 21,780円税込
タイプ/ 赤
産地/ Cannubi – Barolo
品種/ ネッビオーロ
熟成/ 20~100HLの大樽で24ヶ月
砂45%、シルト35%、粘土20%の土壌で非常に砂の割合が高い。20日間のマセレーション醗酵。全てのバローロの要素が詰められていると言われるのがカンヌービ。柔らかなタンニンと余韻が続く、満足感の高い味わい。
参考上代 / 4,290円税込
タイプ/ 赤
産地/ Barolo, Grinzane Cavour
品種/ ネッビオーロ
熟成/ 20~100HLの大樽で12ヶ月
ネッビオーロとしては短めの12日間のマセレーション醗酵。赤いフルーツ系の繊細な香り。程よい骨格があり、乾いたタンニンが続く。果実味との調和のとれた味わい。
参考上代/7,700円税込(500ml)
タイプ/ リキュール
産地 / –
品種/ ネッビオーロ
熟成/ –
バローロをベースに、キナノキの樹皮、アロマティックなハーブ、オレンジピールなどを加えて造られる贅沢なリキュール。
甘く複雑な口当たりと余韻の苦みが後を引く。食後は勿論、食前にヴェルモット代わりとしても良い。
参考上代 / 8,800円 (500ml)
タイプ / グラッパ
産地 / –
品種/ ネッビオーロ
熟成 / 様々なサイズのバリック
バローロのヴィナッチャを用いたグラッパ。様々なサイズのバリックを用いる事で、エッセンスを重ねる。アプリコットやカシス、マラスカチェリーの香り。余韻にカカオとヴァニラの円やかな風味が続く。